【細部改修/入線整備】TOMIX 373系(旧製品) (その2)
しばらく前の記事の続きです。
373系のジャンク品を激安で購入したので、手持ちの車両と合わせて再整備を実施しているところです。
前回は373系の三枚おろしをご覧頂きました。
取り除いていたハラワタ……もとい、パーツ類をクリーナー風呂から引き揚げます。
クリーナーに漬けたことで、例えば動力台車の謎の油汚れもこのように浮かび上がって来ていますので、綿棒などで拭き取ると右側のように綺麗になります。
全て引き揚げて汚れやクリーナーを拭き取ったら、適当に乾燥させます。乾燥させている間、ボディの作業に移りましょう。
既存車両の方はこのようにインレタがボロボロでしたし、他にも汚れがありましたので拭き取ります。ウェットティッシュで強めに擦ればインレタは剥がれます。ジャンク品は言わずもがな、あちこち埃まみれな上、謎の黄ばみまで散見されます。
ボディの清掃は、私は手軽にウェットティッシュを使っています。アルコール含有のものを使用すると、塗装や印刷を剥がしてしまう恐れがあるので基本的にはノンアルコールのものを使い、汚れが酷い箇所だけアルコールの入ったものを使っています。
その他、うっかり開けたまま放置してしまって中身が乾き切ったウェットティッシュ(ドライティッシュ?)も、乾拭き用に重宝しています。
写真は撮りませんでしたが、ジャンク品のものの屋根をアルコール入りティッシュで拭いたら目で見てわかる程度に黄色くなりましたので、アルコールの威力は確かです。
ボディが綺麗になったら装飾です。ジオマトリックスさん製の方向幕ステッカーを貼り付けていきます。
今回12両のうち9両は、前面の愛称表示に「東海」「ムーンライトながら」「普通」の3種を貼り付け、連結順序を変えることでこの3列車に化けさせるようにします。ただ側面の方向幕は貼り替えるわけにいかないので、6両を基本として「特急東海静岡」を、もう3両には「普通静岡」を貼り付けることにしました。東海としての使用時以外はおかしいことになりますが、そこは目を瞑ります。列車ごとに車両を買うわけにはいきませんので……。
残る3両は引き取り手が見つかりましたのでドナドナ決定です。里親である友人T氏の希望に沿って、「特急ふじかわ静岡」を貼り付けます。
行先表示幕と、指定席/自由席の表示幕(何と言うんでしょう?)を貼り付けたところです。これだけでもだいぶ活き活きとしてきます。
ステッカーを貼り終えたら、今度は台車を組み立てていきます。
ジャンク品のものは、仕様なのか前オーナーが取り外したのか、台車の集電シューやスプリングがない車両がちらほらありました。スプリングは集電以外にも車体自体の安定性向上に役立ちますので、室内灯を組み入れない限り集電が不要な中間車にもしっかり取り付けたいところです。
ただし今回はパーツ調達が間に合わなかったので、譲渡車のみ3両ともに集電装備を奢り、それ以外は中間車への装着を省略して数を合わせました。
この373系はいわゆる旧集電機構なので、集電用の金属パーツを省略しても走行自体にに支障はありません。これが新集電機構だと、寸法が合わなくなって車輪が脱落します。
台車を取り付け、晴れて電車の形に戻りました。
今度はくろま屋さん製のインレタを貼り付けて行きます。
まずはF10編成の車番を貼り付けます。慎重に車番を切り出し、セロテープで仮止めしてからバーニッシャーで擦ります。
くろま屋さんのインレタは糊が強くて貼りやすい反面、たとえばカッターで切っている時の些細な衝撃で文字がズレたり霞んだりしてしまうのが難しいところです。
実は切り出し中に、T君の希望していた車番「クハ372-3」の字が欠けてしまいました。ほんの一瞬の気の緩みで、安くないインレタを1枚余計に買う羽目になりますから怖いものです。譲渡車は車番等の転写無しで出場させることになりました。
失敗してやり直したり、あるいは見なかったことにしながらどうにか1本、F10編成の転写を終えました。
さて軽く比較です。
左が一応完成としたもの、右は手を入れる前のジャンク品です。
ジャンク側はボディ清掃前なので、違いが目立つでしょうか。一応付属していたエンド標記まで入れましたが、肝心(?)の所属標記は実車に書かれていない定員が書かれているものだったので未転写です。
屋根を見るとだいぶ色合いが異なりますね。右がジャンク品のものですが、おそらくクーラーやベンチレーターの変色は素材自体の変色なので、いくら拭き取っても元の色には戻らないでしょう。やるなら再塗装かパーツ交換が必要そうです。
意気込んで取りかかったわりに微妙な結果になりましたが、安いジャンクにはそれなりの理由があるというのがよくわかります。うまく整備できれば儲け物なので、今後もこまめに手を入れていきたいですね。
ひとまず、今日はこれにて。