新綱島検車区業務日誌

主に模型いじりの記録を、備忘録として。

【入線整備】TOMIX 583系きたぐに(クハネ583)

今日の模型弄りです。

 

急行きたぐに

大阪〜新潟間という、首都圏発着でない夜行列車としては最末期まで残ったグループに入る稀有な列車にして、「電車3段寝台」という高度成長期の遺産を最後まで残した、急行列車の生き残りとしても大変貴重な列車でありました。

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座席形態も、寝台と座席を転換できる構造をそのまま使っての開放3段B寝台、座席車自由席の設定をはじめ、新製時から設定のあったサロ、つまりグリーン車を最後まで残し、さらには改造により開放A寝台の設定まである、夜行急行らしく個室以外のあらゆる需要を満たした列車でもありました。

特に大阪発新潟行き列車では、米原敦賀方面への最終優等列車としての帰宅客を乗せ、翌朝は新津から快速列車に化けることで早朝の通勤・通学客を拾うなど、まさしく往年の急行列車としての姿を最後まで留めていた列車といえます。

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夜間も主要駅にこまめに停車するので使いやすく、私は高校時代に大阪〜新潟間の通し乗車のほか、直江津〜大阪間や大阪〜富山間といった中距離利用の経験もあり、乗車回数でいえば最も多く利用した優等夜行列車です。

思い入れがあれば模型が欲しいと思うのも自然な流れで、8月下旬に都内某店でセールがあった際に、セール対象外ではありましたがうっかり購入してしまいました。

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前置きが長くなりましたが、こちらに入線整備を施していきましょう。

購入したのはTOMIXのハイグレード仕様で、基本6両セットに増結4両セットを足す初期のモデルです。このセットは先頭車にクハネ581とクハネ583の2種類を連結しているのが特徴で、記録に残っている唯一の乗車車両がキトB06編成なため好都合でした。(知らずに買ったとは言えない)

ハイグレード仕様は付属パーツが多くなかなか整備に踏み切れなかったため、8月に購入したものの先日の運転会までそのまま仕舞われていました。運転会で並べたい、という話になったため、取り付け穴の目立つ特急マークとホイッスルだけ急いで取り付けて持参しましたが、それ以外についても整備していきたいと思います。今回は付属の純正パーツを取り付けるだけです。

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運転会後の状態です。特急マークとホイッスル、それから連結器カバーだけ取り付けてあります。

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屋根に元々空いていた穴はホイッスルのものだけでしたが、本当はもう一つ取り付けるべきパーツがあります。説明書に「上級者向け」などと書かれていますが、単に「ピンバイスを所持している方」と言い換えても良いでしょう。専用の治具が付属するため寸法を測る必要もないので、私でも上級者を名乗ることができるのです。
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というわけで列車無線アンテナです。製品に元から穴が開いていないのは、国鉄時代にはアンテナが付いていなかったためで、金型共用のため仕方ないのでしょう。模型に穴を開けるのは初めは躊躇しますが、一度やってしまえば後は「えいや!」で行けます。

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穴あけは両先頭車のほか、サロ車のラジオアンテナ取付けでも行います。危うくやり忘れるところでした。

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続いて、みんな大好きトイレタンクの取り付けです。ポン付けできるように作られてるので何も苦労しませんが、これだけで重厚感が増します。分売パーツを買い込んでまで、未装備の模型に取り付ける人が多いのも肯けます。
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こんな感じ。楽勝です。

ここまでは説明書どおりですが、一つ気になるところが。

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先頭車のカプラーは、復心バネの入っていない(正確には線バネのみ)旧式のTNカプラーが装着済みなのですが、このようにカプラーがすぐにあらぬ方向を向いてしまってまるで相鉄の車みたいなので、先頭だけでもスプリング入りのものに交換したいと思います。
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手持ちのカプラーを並べてみました。奥のものが、583系に装備されていたスプリングのないもの。手前2つがスプリング入りのものです。

どうやら胴受け部は同一で、連結器の頭の出っ張り具合が違うだけのようなので、短い方を使ってみます。

ちなみに左の短いのが品番0336、右の長いのが品番0339でした。
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組み直したところ。これで常に連結器が前を向くようになります。ついでに台車スノープロウの取り付けも一緒にやっておきました。

さて、見落としがなければ付属パーツの取付け完了です。残るは最大の難関、車番の貼り付けになります。

実際に乗車した、キトB06編成の車番を貼り付けていきます。

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ちなみに両先頭車を並べたところ。クハネ581とクハネ583が1両ずつです。B05編成を再現する場合はクハネ581とクハネ583を入れ替えるので、注意しながら組んでいきます。

TOMIXの車番インレタは糊がほどよく弱いので、切り出さずに台紙ごと当てて貼り付けてもほとんど問題がないので楽でいいです。

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TOMIXのこだわりポイント。モハネ582,583の床下は初期車と後期車で作り分けられています。間違えないようにこれまた二重三重にチェックしながら車番を貼り付けました。

 

そんなこんなで入線整備終了です。いずれ方向幕シール等を手配したいところですね。

 

今回も出場試運転を。

手持ちに並べられそうな車両があまり無いのですが、それっぽい車両が並んでいます。

宮原のつもりで並べた12系は高崎車ですし、雷鳥のフリをした485系は「ひばり」セット。455系は東北系統のものにするつもりで買ったものです。多少は雰囲気が出たでしょうか。

試運転動画を後で確認したら、1両ボディがズレているようでした。後で直しておきます。

 

以上、583系きたぐにの入線整備でした。最近入線整備が続いていますが、じっくり腰を据えてやりたい加工ものに手を出すだけの時間が取れないでいます。幸い(?)、買ったものの手を入れてない車両が積み上がっていますので、順にやっつけていきたいところです。

 

ひとまず、今日はこれにて。