【入線報告】KATO 西武101系
今日の模型弄り……ではなく、今日は模型を並べるだけです。
先月の話になりますが、模型の話をよくする友人S君から、中古店で西武の車両を買ったという話を聞きました。元々私の本業といいますか、メインジャンルは西武鉄道だったのですが、長いこと孤立無援状態でした。そこに西武沼に足を踏み入れる友人が出たということでテンションが上がりまして、慣れないオークションサイトをポチポチして何両かの模型を落札してしまいました。
ところが、その落札した模型が届くか届かないか、というタイミングでそのS君から、事情があってその西武の模型を買い取って欲しいとの打診があり……。無下にするわけにもいかず、適当な店で売られてしまうよりはと、無い袖をどうにか振って買い取りました。
結果、我が家には突如として数十両規模の西武車、それも西武101系ばかりが入線することになったのです。
前置きが長くなりましたが、今回はその入線報告になります。
画像をご覧頂きましょう。
上段左から
①10-054 西武新101系 4両基本セット
②10-055 西武新101系 4両増結セット
③S14026 西武新101系4両セットC〈先頭車セット〉
下段左から
④10-054 西武新101系 4両基本セット(推測)
⑤10-054/10-055(品名略)/10-1102 西武鉄道101系〈初期型・冷房〉増結セット
⑥10-1208 西武鉄道101系 〈初期型〉6両セット
⑦10-460 西武301系 旧塗色 10両セットのバラシ品(サハ2両)
となります。全て西武101系(新101系・301系を含む)、総勢36両が大挙してきました。
上段①〜③が自らオークションで落札したもの、下段④〜⑥が友人S君から譲り受けたものになります。⑦の怪しい小袋は、ちょっと企みがあったため中古店でS君に買ってきてもらったものです。
印刷されている車番で数えてみますと、
101系121編成 6連×1本
101系163編成 4連×1本
新101系251編成 4連×3本
新101系261編成 4連×2本
新101系277編成 2連×1本
新101系279編成 2連×1本
301系301編成 中間車2両
の布陣になります。同じセットを3本も買うだなんて、奇特な人がいたものですね……。
特に新101系の旧塗装4両という製品は現在はラインナップされていないので、ツートン4連が欲しければ必然的に古い製品を探すことになります。
ともかく、順番に開封して中身をしっかり確認していきましょう。
①10-054 西武新101系 4両基本セット
②10-055 西武新101系 4両増結セット
この2つはセットで出品されていたものを落札しました。
内容物は順序も向きも滅茶苦茶になっていたので、ちゃんと実車通りにしてあげます。
251編成、新101系の4両編成ですね(あと2回この編成を見ることになります)。
基本セットなので、中間にモーターが入っています。
実車は長いこと南入曽の所属で新宿線系統の運用についていた車両です。本線系統の4連車としては比較的最後の方まで活躍していた編成ですが、多摩川線の新101系に際してワンマン化改造を施し「秋」編成として再登場しています。現在は近江鉄道の同系車と同じ水色の塗装を纏っているそうですが、残念ながらまだ実物を目にしていません。
モーターはパンタ搭載車であるモハ101形奇数車についています。パンタが1個取れてますが、手持ちの予備パーツがあるので問題ありません。
ただこの頃のものは、パンタと車体の間に金属製の板バネが挟まっているものなので、現行品を取り付けただけでは隣のパンタと高さが合わなくなりそうです。写真右が現行品、301系10両セットのものです。
モーターは一応動きましたが、キュルキュルと耳障りな音がするので、ギアのあたりがおかしいようです。バラす必要がありそうですが、とりあえず動いたので一安心。
続いて増結セットです。こちらは増結用のため両側ともライト未装備、モーターは無しです。
このあたりの構成の仕方は現行品と同様ですが、まだKATOカプラーが出る前の製品なのでしょうか、中間・先頭のどちらもアーノルドカプラーでした。KATOカプラー装備の現行品を見慣れているため違和感があります。
車番は261編成のものが印刷されています。
実車は製造後の僅かな期間を除いて本線引退まで新宿線で走り続けた車両で、701系併結対応を施した証である「黄電連」を最初に装備したグループのうちの1本です。
先ほどの251編成とは異なり、多摩湖線向けにワンマン化改造を施したグループです。リバイバルでツートンカラーに復元されたのも記憶に新しいところですが、現在は伊豆箱根カラーを纏って走行しています。
落合のメーカーが作っているので、新宿線贔屓の車番設定になるのは仕方ないですね。仕方がないので黄電連でも装備してあげたいところです。
並べてみました。左から増結、基本、比較用の301系セットです。
古い製品の方はライトが大きい気がしますが、それ以外はカプラーとパンタ下の板バネしか違いがわかりません。昔からよく出来ていたと褒めるべきか、碌にリニューアルもせずに金型を使い回していると言うべきか……。
③S14026 西武新101系4両セットC〈先頭車セット〉
新101系の2連車は、現行品だと2両セットで販売されていますが、当時は2×2の4両セットだったようです。箱のデザインも古いので相当古い製品ですね。
車番は写真奥から277-278、279-280と連番になっています。
先ほど新宿線贔屓だと言いましたが、こちらは2本とも、ほとんど新宿線に所属したことのない編成になります。277編成はほんの一時期新宿線に転属していましたが、2009年頃ですから製品化時点では全く知り得ない話です。
車番に拘りは無いんでしょうかね。
277は現在流鉄で、279は今も西武線で活躍しています。279なんて車番は編成表に載ってないんですが、実は263と番号を変えて現存しています。牽引車として使用できる4M車といえばお判りでしょう。4連なのに前パンのアイツです。
連結面です。さすがにアーノルド同士では、まるで故障車をロープで牽引しているようです。早急に対策が必要ですね。
旧塗装2連車3本で記念撮影です。左端が比較用の301系セットのもの。真ん中は元からライトが付いていません。
ここからはS君からの譲受品になります。
④10-054 西武新101系 4両基本セット
絶対に西武車のものではなさそうな車両ケースに入っていたので品番は推測ですが、車番を見ると251編成のものが印刷されていました。
仕様や実車については先ほどど同様なので割愛しますが、カプラーは元々アーノルドカプラーのところをKATOカプラー(JP_A)に交換されていました。
モーターは先ほどのものよりは調子良さそうですが、それでもカクカクです。古い製品なので動くだけ偉いですよね。
奇数側ライトも問題なし。
ここでふと思い立って連結面間隔の比較です。
上からアーノルドカプラー、現行品相当のKATOカプラー(JP_B)、アーノルドから交換したKATOカプラー(JP_A)です。些細な違いですが、アーノルドから交換したほうが狭くできるようです。
⑤10-054/10-055(品名略)/10-1102 西武鉄道101系〈初期型・冷房〉増結セット
お得な詰め合わせセットです。こちらもS君がオークションで落札したもの。CASCO製12両ケースに入っていました。
新101系4+4と、旧101系が4両のセット。まずは新101系から見ていきます。
基本セットは3回目、増結セットは2回目の登場です。正直、並べて写真撮るだけでも若干の飽きが……。
上記と代わり映えのしないアーノルドカプラーとダミーカプラー装備で……と思ったんですが、よく見るとダミーカプラー周りがカッコよくなっています。
これは、旧101系のものに付属するダミーカプラーですね。取り付け部が異なりそのままでの装着はできませんので、何らかの加工を施してあるようです。見たところ綺麗に接着されています。
KATOの新101系に唯一不満があるとすれば、前面の小さなスカート(保護板)の表現がないことなので、このパーツの登場は非常に嬉しいものでした。
ただ、ダミーなので連結ができないのが辛いところです。やはりNゲージは連結して走らせてナンボだと思うので。
モーターは、これまでの新101系の中で一番調子が良いので、おそらく車輪を綺麗にするだけで問題なく走ってくれそうです。
旧101系単体での写真を撮り忘れました。旧101系はかなり最近の製品なので、方向幕が光ったり白色LED採用だったりと、確実にクオリティがアップしています。それでいて、造形は新101系と並べても違和感のないようにまとめられているのが素晴らしいですね。
車番は163編成です。非冷房で落成した初期車に冷房化改造を施したもので、4両編成として初めて改造されたものとして知られています。
この編成は1992年に4000系への機器転用のため廃車になっているので、旧塗装のツートンカラーのまま廃車になったことになります。おそらく、黄電連仕様になったこともないでしょう。
同時に新塗装もラインナップしてるわけですから、混色で遊べる編成にすればいいのにと思わなくはないです。
この車両は増結セットのもののようでモーターがついていなかったので、連結相手を探す必要があります。どうしましょうね。
⑥10-1208 西武鉄道101系 〈初期型〉6両セット
これまではオークション落札品でしたが、こちらはS君が購入したものとのことで、安心して開封できます。
121編成、6両編成です。
この頃の西武の車両はほとんどが4連か2連で、6両固定編成は目立つ存在ですが、遡れば501系(2代)の時代に551系のサハを挟んだ悪名高き2M4T編成がありましたし、551系や451系も6両固定編成を組んだ時代がありました。701系にも6両固定編成があったことは、前回の記事で紹介した通りです。
1980年頃まで新宿線が6両編成を基本としていたために存在した6両固定編成ですが、池袋線では早く1960年代から普通の8連化を達成していたにもかかわらず、101系6連車の所属があったようです。リアルタイムで見てきていない私はこの辺り本当によくわかりません……。
この編成は先ほどの163編成と同様に後から冷房化改造が行われた車両ですが、この121編成はその冷房化が西武で初めて行われた編成です。冷房化と同時に中間2両を新製して6連化を行っています。
1990年代に9000系への機器流用のため廃車になっています。旧101系は末期まで残った数編成以外は全て機器流用のために廃車になっているんですよね……。
おっと、模型の話をしていませんでした。ほとんど買った時のままです、とのS君の言葉通り、付属品も完璧でモーターも絶好調と素晴らしい状態です。シールを貼ることすらもったいないほどですね。
6連車最大の特徴、ハイフン車です。
西武の3桁形式では、4連だとクハ1121-モハ121-モハ122-クハ1122のように編成を組みますので、6連や8連を組むと番号末尾がズレてしまいます。そのため、モハ101-21,モハ101-22のようなハイフン車を設定しています。
これは同様に6連車が存在した701系や、8連を組んだ301系にも存在するものですが、もちろん現存する車両はありません。何とも不思議な付番方法を採ったものです。
⑦10-460 西武301系 旧塗色 10両セットのバラシ品(サハ2両)
最後に残った謎の小袋、中身はテイクアウトです。
2003年発売の特別企画品、西武301系のバラシ品サハ2両です。よからぬ企みのために、都内某所で売られていたものをS君に買ってきてもらいました。これもハイフン車で、サハ1301-1,サハ1301-2と付番されています。
役者が揃うまでは用途がないので、鳥小屋で緊急予備車ですね。そんな車両ばかり増えていきます。
さて、ざっくりと報告をして終わりにするはずが、気がつけばこんな長文記事になってしまいました。お読みいただいた方、お疲れ様でした。本当にありがとうございます。
鉄道趣味は西武が本業といいつつも、何せ語る相手も情報交換する先もないので、ついつい国鉄型やJR型に浮気してしまうのですが、こうして黄色で染まった留置線を眺めるのはいいものですね。
今回は101系ばかり36両も入線することになりました。手持ちの101系がKATOだけで40両ありましたので、ほぼ倍増の76両が在籍することになります。
ここに鉄コレや、701系等を加えると黄色い3扉車がちょうど100両(先日の赤電は含まず)でした。数を揃えることに意味を見いだしたわけではないですが、これはこれで感慨深いものがありますね……。
この子らをどう活用していくかはまだ検討中なので、西武車は一旦保留にして次回は別のものを弄る予定です。
ひとまず、今日はこれにて。