新綱島検車区業務日誌

主に模型いじりの記録を、備忘録として。

【小改造】KATO西武新101系を秩父鉄道直通仕様にする(その1)

今日の模型弄りです。

 

1年半ほど前になりますが、西武新101系を一気に大量入線させたまま、何も弄ることなく「積み模型」となっていました。 

  

今回は、その一部を「秩父鉄道直通車」仕様っぽくしてみようという試みです。

 

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種車にするのは、前面シールも麗しいこの車輛。前オーナーの愛を感じます。

奥武蔵のHMと西武秩父行きの表示ということでこちらは西武線内運用ですが、もう少し足を伸ばして秩父鉄道に入れるようになってもらいましょう。


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まずは足回りの調整から。通電すると、一応動くことには動くのですがモーター車から「キュルキュル」という大きくて恐ろしい音がします。


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さっそくバラしていきましょう。旧製品だけにちょっと古めの作りです。


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台車を外しました。よくみるとシャフトやギア部に髪の毛のようなゴミがたくさん絡み付いています。


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うーん……。


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中の方まで。すごいですね。中古ジャンク品を買うとたまにこういう状態のものが紛れています。


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1時間ほど格闘して、1両分の動力台車からこれだけのゴミを除去できました。まだ奥の方に埃が詰まっているのと、黒い油汚れが気になります。


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というわけで超音波洗浄スイッチオン。洗浄液には無水エタノールを奢ります。


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洗浄して元通り組み立てると、まだキュルキュルという異音はしますが動き自体はスムーズになりました。

多めにユニクリーンオイルを注油してさらに往復運転させていたら、ある時を境にピタッと異音がしなくなりました。


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次は先頭車を。先程の無水エタノールが勿体無いので、先頭車の台車も超音波洗浄に投入してみました。

その間にボディの方を。


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車番が251編成のものなので改番しなければなりません。貼り付けは最後にやるとして、今のうちに剥がすだけ剥がしておきます。


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Mr.Colorの薄め液に浸した竹串の先で擦るとあっという間に剥がれました。まだうっすら残っていますが、経験上ここから完全に消去するのが意外と大変なことと、これに車番を貼ってしまえば目立たないことからこれでよしとします。位置合わせにも都合が良さそうです。


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台車を水揚げして組み立て。ヘッドライトも復活しました。この段階で、前オーナーこだわりの行先シールは剥がしてしまいました。

 

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さて、この車両は先頭がダミーカプラーなので連結できるようにしたいところですが、やはりせっかくならTNカプラーにしたいです。

おなじみ湾曲胴受のJC6328。時期的に、胴受が湾曲型に交換されていた頃と秩父鉄道直通改造がほぼ同時と思われるのでこちらを選択しました。


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床下はこうなっています。ひとまずTN側の取付け用突起を切除して平らにしてみました。これをそのまま貼り付けできれば楽なのですが……。


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両面テープで仮に貼り付けたところ。ちょっとカプラーとボディの隙間が大きすぎてカッコ悪いです。


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先人に倣って、意を決して床板を切断することにしました。カプラーをつけたい場所に線を引き、


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ざっくりと切り落としました。


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床板を切ると、今度はライトユニットの底が直上に見えるので、そこにTNカプラーを載せてみると……今度はちょっと、ボディに近すぎるようです。


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それならプラ板を挟んでみます。その辺にあったプラ板、おそらく0.5mm厚のものです。現物合わせですので寸法は知りません。


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そちらをスペーサーにしてみると、まあまあ良さそうな位置に収まりました。0.3mm厚でもよかったかもしれません。


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TNカプラーが付いたら、もう1つやりたいことがあります。

こちらは旧101系に付属するダミーカプラーですが、101系列の特徴的なスカート(保護板)と乗務員室ハシゴが再現されています。Assyパーツを以前から確保していたものでした。

これらをどうにかして新101系にも取り付けたい……。


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悩んだ末、スカートはスカートだけを切り出して直接ボディ裾に接着、ハシゴは台座を少し残して切り出し、こちらも接着。

いずれもゴム系接着剤を使いましたが、スカートは小さすぎてなかなか安定しなかったので、タミヤの流し込み接着剤を併用しました。

ちなみに先程のプラ板はマッキーで黒く塗りつぶしてあります。


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先頭部の加工が終わったところ。……暗くてよくわかりませんね。


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光を当てるとこうなります。ショートスカートと乗務員室ステップがついて、西武車らしさが出てきた感じがありますね。台車排障器を付けるかどうかは悩みどころです。今回は見送り。

これでも実はヘッドライトが点灯しているんです。暗すぎますが、元々昔は昼間はヘッドライトを消灯していたので、夜間に光って見えれば十分かもしれません。

このTN取付け加工に躊躇して、今まで手をつけずにいたのですが、実際にやってみたら大した加工ではありませんでした。レッドアロークラシックや52席の至福などの入線で西武方面のモチベーションが上がっていることもあるので、今後さらに西武101系の積み模型達の整備を進めていきたいところです。

 

何やら締めのようになってしまいましたが、まだ整備は続きます。長くなりましたので続きは次回に。