新綱島検車区業務日誌

主に模型いじりの記録を、備忘録として。

【カプラー交換】TOMIX EF64-1000双頭機のKATOカプラー化

今日の模型弄りです。

 

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前回弄った旧客はナックルカプラー装備になったということで、これを牽引するEF64-1000についてもナックル対応にする必要がありました。

元々、手持ちの機関車・客車系車両のKATOカプラー/ナックルカプラー化を進めており、機関車についてはほぼ完了していました。しかしこのEF64-1000については、連結器が「双頭連結器」のため、施工を後回しにしていたものです。最後に残ったこの1両を双頭ナックル化していきます。


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このEF64-1000は、何度か記事で取り上げている「さよならあけぼの」セットのもので、当初より片側を双頭TNカプラー、もう片側がアーノルドカプラー装備となっていました。

前回の記事で書いたミニ運転会に間に合わせるため、急ぎでアーノルド側だけナックル化を実施してありましたので、今度はこちらのTN側をナックルに交換します。


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車体を外し、足回りのユニットからスカートとスノープラウを取り外します。EF81などと作りは全く同じですね。慣れたものです。


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突然ばらされた写真からになってしまいましたが、これはTNカプラーではなく「Mカプラー」をバラしたパーツと、今回取り付ける双頭式のナックルカプラーです。

MカプラーはTOMIXユーザーならご存知、アーノルドカプラー型で磁石での自動解放に対応しているやつですね。あれの台座部分をバラして、このナックルカプラーを組み込みます。

 

やり方は以前と同じで、組み込むカプラーがナックルカプラーから双頭形のKATOカプラーに変わっただけです。

ただ、KATOカプラーをそのまま組み込むのではなく、少し加工します。


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そのままでは入らないので、台座内に収まるよう、カプラーの根本を少しカットします。

穴の中心くらいまでカットしてしまう例も見かけますが、それをやるとスノープラウとカプラーが接触してしまい、スノープラウを削ったりといった作業が必要になってしまうので、この辺が限度です。これでも多少擦るくらいです。

走行安定性を重視される方は、前後方向はカットしない方がいいでしょう。

さて、TNカプラーからKATOカプラーに交換してしまうと、TNカプラーとは連結できなくなってしまいます。主な連結相手はナックルカプラー装備の客車なので支障はないのですが、連結できるなら連結できるに越したことはないはずです。


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ご存知の方も多いと思いますが、現行仕様のKATOカプラー(密連型#2)、いわゆる「フックなしカプラー」は小加工によりKATOカプラーともTNカプラーとも連結できる万能連結器に進化します。これを行わない手はありません。

写真のように、ニッパーで連結器の突起を挟んで少しだけ力を入れて首を細くしてやります。間違っても切り落とさないように……。


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元々ついていた双頭型TNカプラーと繋いでみました。がっちり繋がっています。


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無加工の双頭型KATOカプラーとも。全く問題ありません。


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密連側は万能カプラーとなったわけですが、自連側はどうでしょうか。

無加工だと、このように「ちょっとひっかかるだけ」となります。牽引は難しいでしょう。


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カプラーを車両正面からみて左側の側面の突起を削り落とし、中心にピンバイスで穴を開けます。0.7〜0.8mm程度のものが良いようです。私はドリルの付け替えを横着したので0.5mmを使いましたが、効果は微妙です。ちゃんとしたやつを使いましょう。


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穴を開けると、TN側の連結器の爪が穴にちょうど引っかかるようになります。ナックルカプラーだともう少しちゃんとハマるんですが、これは双頭カプラーなのでどうしても密連側が邪魔になります。これは仕方がないので、自連型/密自連型TNとの連結機能はあくまでオマケということで妥協します。


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最後に、Mカプラーの根本パーツに今加工した双頭カプラーを組み入れます。位置は上部に合わせ、下に適当なプラ材などを押し込んでスペーサーとしましょう。接着はゴム系接着剤(ボンドGクリヤー)で、たっぷり塗り込んでカプラーが動かないようにします。


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これにて完成です。本来想定されている密連型#2(フックなし)のKATOカプラーと、ナックルカプラー、KATOカプラーNのみならず、密連型、自連型/密自連型のTNカプラーとも連結できる万能機関車が誕生しました。

これなら、アーノルドカプラー以外のほとんどの車両と連結させることができるでしょう。客車牽引以外にも、電車と連結しての配給輸送なども再現できそうです。

一方、当区ではアーノルド装備の本線用機関車最後の1両ということで、「レールクリーニングカー」牽引車として重宝していましたが、今回の改造で直接連結ができなくなってしまいました。当面は、アーノルドとナックルを両方装備したヨ8000を間に挟んで使うことにして、気が向いたらクリーニングカーの連結器もナックル系に交換してみようかと思います。

 

思い返せば、このブログの最初の記事は「TOMIXのEF81をナックルカプラーに交換した」という内容でした。それから約1年と4ヶ月、ようやく機関車のカプラー交換が完了したことになります。

客車の方はまだまだ未交換の車両がありますので、引き続き、入線整備や受託整備の合間にぼちぼちと進めていきたいと思います。

 

ひとまず、今日はこれにて。