新綱島検車区業務日誌

主に模型いじりの記録を、備忘録として。

【いろいろ整備】TOMIXの北斗星(JR北海道)3種を一気に整備しよう(その3)

北斗星弄りの続きです。

 

TOMIXから出ている北斗星北海道車3編成の中身を入れ替えて、私が乗車した時の編成を再現しました。今回はその残り2編成分のうち、「3・4号セット」ベースの方を編成として仕立てていきます。

 

前回の記事はこちら。

 

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いきなり「3・4号セット」に含まれない車両からで恐縮ですが、こちらは「1・2号セット」から持ってきたオハネフ25-200です。北海道にたった3両しかない上、そのうち2両は「はまなす」用のスハネフ14-550に改造されたため長らく216号のみ1両1形式で孤軍奮闘していました。
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まずはカプラー交換。後位側カプラーは例の如く自作のボディマウント式にします。前回作ったものが首振りが悪くカーブの通過に難があったので、今回は首振り範囲を拡大させてみました。

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前位側はいつも通りKATOカプラーNです。
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TN用ジャンパ栓パーツを取り付けて完成。

オハネフ25-200はJR東日本に多く所属していたので、これが最後尾では一見すると東日本編成のようです。といっても東日本で白Hゴムは少数派らしいですが、お恥ずかしながら東日本車は不勉強でよくわかりません。

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中間車のカプラーをひたすらKATOカプラー化して、最後はカニ。こちらも1・2号編成から連れてきたもの。北海道編成IIのものと変わりませんが、あちらのは別の車番を貼ってしまっていたので。
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結局また専用TNカプラーは使わず、自作ナックルに。ジャンパ栓パーツとマグネティックナックルの解放ピンで十分「ごちゃごちゃ感」が出るのでこれで良いかなと……。

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カプラー交換が終わったら行先ステッカーを。この列車も上野行きとして仕立てます。

一般的には、寝台列車は下り列車を再現される方が多いみたいですね。私は行きは鈍行または座席夜行で出発し、最後に寝台で帰るというパターンが多かったので、東京/上野発の寝台列車には乗車したことがありません。今回は、乗車した2号に続行する4号または82号という設定で上野行きを貼っています。

方向幕の下にあるトイレ窓は、ステッカーシール(ナイスタックのようなアレ)を裏から貼って、実車が塞いでいるのを再現しています。 

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最後にインレタを転写して終了です。号車札等はインレタ到着待ち。一応ステッカーならあるんですが、どうも「シール感」が拭えないのですよね。インレタが到着してから作業するつもりだったのですが、諸々の事情からできる範囲での作業を先行させました。

 

さて、前回の「北海道編成II」では実際に乗車した2007年8月4日の上り北斗星2号を再現したものと書きました。実は同日、同じく北海道を一周してきた仲間のうち、後輩達数名は続行の臨時北斗星82号に乗車していました。当時誰も車番のメモを取っていなかったということで、その編成内容は長らく不明だったのですが、メンバーのうち1名が当時の写真を発掘したことと、数あるネットの情報の中から日付の近い同年8月9日の81号の編成を発見したことで、そのほぼ全容を解明するに至ったのです。

ちなみにその記録はこちらのページです。本当に、客車倶楽部過去ログ様には何度助けられたことか……。

このうち、スシ24だけ8/4の写真と車番が相違していたので、おそらく8/6または8/8頃に差し替えが行われたものと推測できます。

以上整理しますと、8/4発の北斗星82号の車番は以下のようになりました。

EG. カニ24 503
11. オハネフ24 501○
10. オロハネ25 552
9. オロハネ25 557○
8. オロネ25 502
7. スシ24 503○
6. オハ25 551○
5. オハネフ24 502
2. オハネ24 504
1. オハネフ25 216○

このうち○印は当日の写真記録で判断できた部分なので、それ以外の車両についてはスシと同様に差し替えの可能性があることをご了承ください。

このように推測できた同日の82号編成、どうも乗車した2号編成の余りの中で組換えて近似の編成が作れることがわかったので、せっかくならとそれっぽく組んでみたのが今回の編成です。そのうち、スシについては該当する形態が製品化されていないのでスシ24 501で代用、また車両はフル編成の12両分あるので、本来欠車となっていた3・4号車も連結した「ナンチャッテ編成」になりました。

 

では、組み上がった編成を簡単に見ていきます。

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1号車(B) オハネフ25 216

同じ車両を何度も載せて恐縮ですが、0番代だらけの北海道車で当時唯一の200番代車です。当初は他に2両存在しましたが、「はまなす」用スハネフ14-550に改造されてしまい1両1形式の貴重な存在になってしまいました。

「3・4号セット」ではここに0番代車が来ますが、例の82号の記録に従って「1・2号セット」と差し替えました。結果、この編成には1両も0番代車が入らない組成に。

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2号車(B) オハネ24 504

14系からの改造車、オハネ24-500です。4両のみ存在したこのグループのうち、この504だけは一足早く廃車されてしまいましたね。14系と24系との間で改造した例はいくつもありますが、ただの開放式B寝台車を系列間改造で用意した例はそれほど多くありません。
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3号車(B) オハネ25 11

例の82号編成では3,4号車は欠車だったので、当該編成として走らせる場合はこの3号車と次の4号車は連結しません。記録がないので車番は自由に選べますが、当時11と15が存在したオハネ25-0のうち、15は「はまなす」編成に繋いでいたので残る11を選択しています。

何の変哲もないオハネ25のようですが、北海道の開放式B寝台車の他例に漏れず14系併結改造がされており24系全体から見ると十分異端車といえます。
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4号車(B) オハネ24 502

2号車と同じオハネ24-500です。501〜503は北斗星廃止後も「はまなす」用として残ったのが記憶に新しいところです。
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5号車(B) オハネフ24 500

北斗星の知識がなくとも一目で異端と分かる変な子、オハネ14の車体そのままに車掌室を増設、妻面にテールマークとテールランプを備えた怪しい姿は夢に出てきそうなほどです。編成中、末端部以外にも数か所車掌室が必要なため作られた車両で、一応最後尾に来ても良いように必要な設備を備えてはいますが、豪華特急らしからぬ顔ゆえか、あるいは実務上の何らかの不都合のためか、「車掌室つき中間車」としての使用がほとんどだった模様。製品はテールランプも非点灯、テールマークを非印刷の仕様だったのでジャンパ付きKATOカプラーを装備させ中間車としての整備に留まりましたが、床下には親切にもライトのオンオフスイッチが装備されているのでいずれ点灯仕様にしてあげたいところです。
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6号車(L) オハ25 551

またも1両1形式の異端車です。東日本編成では標準的な全室ロビーカーですが、北海道にはこの1両しか存在しません。もちろん旧3・4号専属です。検査時はミニロビー車を使用したのでしょうか。東日本車には大きな流れ星が書かれているので、それに見慣れていると少々違和感があります。

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7号車(D) スシ24 501

件の82号では503号が連結されていたところ、製品に存在しないので差し替えで「北海道編成II」のものを使っています。DD51付き増結セット限定品に含まれていたもので、地味に当区の車両の中でも古い車両です。車内のランプシェードが点灯したはずですが、どこか接点不良を起こしているようで点灯しません。いずれ内部の回路の錆び取りをしてやらねばと思っています。
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8号車(A2) オロネ25 502

「ツインDX」車オロネ25です。珍しく(?)北海道・東日本両編成ともに共通で連結される車両ですが、種車を25形0番代とする大窓車は北海道車のみに存在する形態です。3・4号(81・82号)用に追加で用意された2階建ての異端車551は当セットには組み込まれず、また件の82号編成にも非連結でした。

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9号車(SA1/B1) オロハネ25 557

2パターン存在するオロハネ25のうち、ロイヤル・ソロの合造車の方です。551〜554がロイヤル/デュエット車、555〜558がロイヤル/ソロ車とややこしいことになっています。

また東日本にも同様にロイヤル/ソロ車が存在しますが、北海道がソロ10室に対して東日本は12室。ここで何故か定員を合わせなかったせいで、3・4号設定時に東日本がソロ10室仕様のオロハネ"24"を用意することになってしまいました。
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10号車(SA1/B2) オロハネ25 552

こちらがロイヤル・デュエット合造車の方のオロハネ25。北海道のロイヤル・ソロ車は珍しくだいたい同じ仕様らしいのですが、ロイヤル・デュエット車の方は4両しかないのに3形態ほど存在するとのことで非常に面倒くさいことになっています。この「3・4号セット」は多数派551・552仕様が入っており、件の編成も552で好都合でした。ちなみに553は北海道II、554は1・2号の方に入っています。これ、前回か前々回にも書いた気がします。

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11号車(B) オハネフ24 501

先ほども登場した変な子、再び登場。側面にあるJRマークはこの2両のうち501だけに付いているもので、製品ではJRマークのインレタが付属しています。

テールランプ等が非点灯なのは先ほどのと同様ですが、こちらはテールマークが印刷されています。あちらが非印刷なのは、「北斗星まりも」等別の列車に使うことを考えて、あえて用意してくれているのでしょう。

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電源車 カニ24 503

本来この「3・4号セット」のカニはマイクロスカート付きの501なのですが、前に記事にした通り501を「北海道II」編成に組み込んだため交換、さらに元々「北海道II」に連結していたカニには502の車番を貼り付け済みだったため、車番未貼り付けだった「1・2号セット」のカニと再交換しています。「1・2号」「北海道II」両セットのカニは見たところ同仕様だったので、車番の問題がなければわざわざ交換する必要はないです。

 

と、こんな様子でもう1編成が完成しました。北斗星はおよそ20年間にわたって3往復の設定があり隆盛を極めましたが、その3往復がそれぞれ少しずつ違った形態を取り、また2社それぞれが趣を凝らした車両を用意したために非常に形態が複雑で、興味深いものがあります。

前回と今回では、その3往復時代のうち「1・2号」と「3・4号」の北海道編成が揃いました。「3・4号」の東日本編成や「5・6号」は未入線ですが、いずれ購入・整備して全盛期の3本を並べたいものです。

次回は少し時代が遡り、初期の1・2号編成を整備していきます。もう1週だけ北斗星整備にお付き合いください。

 

ひとまず、今日はこれにて。

 

追記:続きはこちら。